夏の大学日本一を決める全国大会『2024度 第48回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント』準決勝の2試合が、9月12日(木)にいわぎんスタジアムで行われた。
準決勝2試合は、いずれも本大会初対戦カードとなった。
関西勢唯一の生き残り、阪南大学(関西地区第6代表)は後半から出場の三好麟大が挙げた先制点を守りきり、1-0で東京国際大学(関東地区第7代表)を下して11大会ぶり決勝へと駒を進めた。新潟医療福祉大学(北信越地区第1代表)と筑波大学(関東地区第5代表)の試合は、両チームスコアレスのままPK戦に突入。PK戦では新医大、筑波大ともにGKがPK2本を止める活躍を見せたが、新医大が5-4でPK戦を制し初の決勝進出を果たした。
この結果、『2024度 第48回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント』の決勝カードは阪南大学vs新潟医療福祉大学に決まった。北信越勢の決勝進出は初となり、本大会での阪南大と新医大の対戦も初となる。
昨年は、やはり東北勢の初の決勝進出となった富士大が、関西地区代表の関西学院大学を下して初優勝を果たしたが、今年も同じ展開になるのか。それとも、西の強豪・阪南大が11大会ぶりの優勝を手にするのか。
夏の大学日本一を決める試合もついに最後の一戦。決勝は9月15日(日)13:00キックオフ。いわぎんスタジアムAで開催される。
準決勝 全結果・トーナメント表
マッチレポート
阪南大学 1(0-0)0 東京国際大学 @いわぎんスタジアムA
関西勢唯一の生き残り、阪南大学(関西地区第6代表)は、初のベスト4進出となった東京国際大学(関地区第7代表)と対戦。準決勝の"東西対決"は、立ち上がりから阪南大が積極的に攻撃を仕掛け、13分には金本毅騎のシュートがゴールネットを揺らすが、これはオフサイドでノーゴールに。粘り強く攻め続ける阪南大は42分にも中田有祐が決定的なシュートを放つが、これは東国大GK・松本崚汰のスーパーセーブで得点ならず。両チーム無得点のまま試合を折り返した。
攻めあぐねる両チームは、ともにハーフタイムに選手を交代。阪南大は三好麟大を、東国大は竹間永和を後半頭から投入して試合の流れを引き寄せようとする。するとこの交代が奏功し。阪南大は71分、スローインからチャンスを作ると、後半から出場の三好が個人技でゴール前まで持ち上がり、右足を振り抜いてシュートを突き刺す。先制点を許した東国大もその後反撃を見せるが、阪南大が三好のゴールを守りきって試合終了。東国大は初の決勝進出ならず。1-0で勝利した阪南大が11大会ぶりの決勝進出を決めた。
3位:東京国際大学
新潟医療福祉大学 0(5PK4)0 筑波大学 @いわぎんスタジアムB
ここ数年で目覚ましい結果を残してきた新進気鋭の新潟医療福祉大学(北信越地区第1代表)と、今も昔も多くのタレントを擁する古豪・筑波大学(関東地区第5代表)の戦いは、どちらも一歩も譲らない展開に。試合の主導権は激しく両チームを移動。しかし、どちらも決定機を決めきれず、90分、そして延長戦も無得点のまま勝敗はPK戦に委ねられた。
PK戦では、筑波大の最初のキッカーである内野航太郎のシュートがバーを叩き失敗。しかし、続く新医大の主将・秋元琉星のキックを筑波大GK・佐藤瑠星がストップ。どちらも最初のキッカーが失敗するものの、2人目・3人目は成功。しかし、筑波大の4人目のキッカーを新医大GK・桃井玲が弾き出してリード。しかし、筑波大GK・佐藤も新医大5人目のシュートをストップし、5人を終えてスコアは3-3に。PK戦はサドンデスに突入した。6人目は両チーム成功させたものの、筑波大の7人目のキックを、新医大GK・桃井が弾きリード。その後、新医大の7人目のキッカー・武原幸之介が成功させたことでPK戦は終了。新医大が初の決勝進出を決めた。
PK戦は、両チームとGKがシュート2本をストップする接戦となったが、新医大GKの桃井は「この1年間の筑波大さんのPKを見て、事前にデータがあったので自信はあった」ときっぱり。筑波大GKの佐藤も同様にストップしてきたが「天皇杯の町田戦でのプレーも見ていたし、ポテンシャルがある選手だということは知っていた。だから彼が止めても自分が崩れることはなかったし、むしろもう1回、自分が チームを助けられるチャンスだと考えてゴールマウスに立った」ときっぱり。2年前には全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)で初の決勝進出を果たしたが初優勝は叶わなかった。自身も決勝の舞台に立ったが、総理大臣杯ではベスト8止まり。「ベスト8からベスト4への壁がいちばん厳しかったし、その為には関東のチームを倒さなければならないという認識がチームの中にもあった」という。準々決勝で日本大学を、そして準決勝では筑波大を下して念願のファイナリストに。「決勝の相手は関西。ここで満足することなく勝って優勝したい」。
3位:筑波大学