ファジアーノ岡山スポーツクラブ代表取締役・木村正明氏を迎えて講演会を開催
2015/02/26
デンソーカップチャレンジサッカー広島大会の開幕を明日に控えた25日、株式会社ファジアーノ岡山スポーツクラブ代表取締役・木村正明氏を迎え、全地域選抜選手参加の講演会が行われました。
米系投資銀行『ゴールドマン・サックス』の執行役員まで務めながら、2006年にそれまでのキャリアをなげうって株式会社ファジアーノ岡山スポーツクラブの代表取締役に就任した木村氏。現在はJリーグの理事も務める木村氏の講演のテーマは『プロクラブの経営』。プロサッカークラブがどのような仕組みで、どのような人々に支えられているのかを、“興行”という側面から選手たちにわかりやすく説明をしました。
最初に日本のサッカーの歴史、そしてサッカー、スポーツの成り立ちについて紹介をした木村氏は、日本のスポーツ全般の中で、「スポーツだけでご飯が食べられる(=生活ができる)のはほんの一握りだけ」だとし、サッカーはその数少ない例だと説明。各選抜チームの主将に、Jクラブの主な収入源を挙げさせてサッカーが“興行”として成立するのに何が必要なのかを、考えさせました。
また、同じように“興行”として成功している芸能界とJリーグの違い、世界のプロクラブなどの差についても触れ、多方面から“興行としてのプロクラブ”を浮き上がらせます。
さらにクラブの収入源のひとつであるグッズの売り上げについても、選手たちになじみのあるファジアーノ岡山在籍の大卒選手を例に「この選手は女性ファンから高い人気だけど、レプリカユニフォームの売り上げは今ひとつ」などと話して、選手たちを笑わせながら、プロクラブをとりまく環境について丁寧に解説をしていました。
その後、地元の団体などをターゲットにしたファジアーノ岡山のプロモーションビデオを上映。そして最後に、“男の子に人気の職業”のアンケートでスポーツ選手が3年連続1位、その中でもサッカーが親子ともに一番人気になったことに触れながら、「選手のみなさんには、技術的な面ではもちろん、興行の面でもサッカーが日本の“ファーストスポーツ”になるために力を貸してほしい」と訴えました。そして「もしあなたたちがスパイクを脱ぐ時がきたら、その後も何らかの形でサッカーにかかわり、サッカーを日本のファーストスポーツに押し上げて欲しい」という言葉で、講演を締めくくりました。