デンソーカップチャレンジサッカー広島大会第2日目は、第一球技場での2回戦が2試合、補助競技場での順位決定戦が2試合行われた。決勝戦への進出をかけた2試合は、どちらの試合も互いの力がぶつかり合う激しい試合展開となった。
第一球技場で行われた第一試合は昨日の初戦をPK戦で勝利し、2年ぶりの初戦突破となった九州選抜と、順調に2回戦へと駒を進めた昨年の準優勝チーム・関西選抜の対戦となった。
九州選抜は11番・薗田卓馬(福岡大学・3年)にボールを集め、攻撃を展開する。対する関西選抜は、8番・重廣卓也(阪南大学・1年)を中心とした守備に加え、サイドを使った攻撃で得点を狙う。両チームとも前線からプレスをかける激しい立ち上がりを見せたが、決定機を作れないままに前半が終了。後半、両チーム一進一退の攻防が続くなか、65分に九州選抜がついに均衡を破る。右サイド4番・森山智文(佐賀大学・3年)のクロスからゴール前でのこぼれ球を11番・薗田卓馬(福岡大学・3年)が右足で押し込んで先制。さらに68分には、21番・永石拓海(福岡大学・1年)のロングボールから、再び11番・薗田がGKとの1対1を落ち着いて決め、立て続けに2点目をあげる。両チーム譲らない試合展開ではあったが、集中力を切らさず、一瞬の隙を突いた九州選抜が2-0で勝利。2009年以来となる、6大会ぶりの決勝進出を決めた。
第一球技場での第二試合は、初戦から相手を圧倒し快勝した全日本選抜と、危なげない試合展開で初戦を突破した関東選抜Aの対戦。両チームのプライドがぶつかり合う、熱い試合となった。関東選抜Aは4番・田上大地(流通経済大学・3年)と15番・今津佑太(流通経済大学・1年)を中心とした守備で前線の動きを封じる。対する全日本選抜は、関東選抜Aのカウンターにしっかり対応し、前半を0-0で折り返す。後半も両チーム拮抗した試合展開となったが、65分に、全日本選抜2番・室屋成(明治大学・2年)のクロスを7番・小林成豪(関西学院大学・3年)が落ち着いて決め、先制する。1点リードし、落ち着いた展開をはかる全日本選抜に対し、関東選抜Aは両サイドハーフを交代させ前線を活性化。しかし最後まで集中力を切らさず1点を守り抜いた全日本選抜を前に、関東選抜Aは得点かなわず2回戦敗退となった。
補助競技場での順位決定戦第一試合は東海・北信越選抜と中国・四国選抜が対戦。初戦で全日本選抜に大敗を喫した東海・北信越選抜だったが、切り替えて試合に臨みたいところだ。一方の中国・四国選抜は、前半から積極的な攻めの姿勢で試合を進める。しかし、開始早々の5分には、東海・北信越選抜の13番・志知孝明(東海学園大学・3年)がペナルティエリア内でファウルを受け、PKを獲得。これを志知自身が決めて1-0とする。対する中国・四国選抜も8分、右CKから流れたボールを16番・有馬尊(広島大学・3年)が折り返し、6番・大倉康輝(IPU・環太平洋大学・3年)が同点弾を決める。その後、両チームともにサイドを使った攻撃を仕掛けるが、決定機を作ることが出来ず、1-1のまま前半が終了。後半は東海・北信越選抜がペースを握り、57分に9番・知念慶(愛知学院大学・2年)のミドルシュートが決まり、再び東海・北信越がリード。1点を追いかける中国・四国選抜は終盤にPKのチャンスを掴むが、これを外し反撃ならず。結局、2-1で東海・北信越選抜が勝利をつかんだ。
補助競技場第二試合は、接戦の末にPK戦で九州選抜に敗れた関東選抜Bと、惜しくも初戦突破とはならなかった北海道・東北選抜の試合。前半は、両チームとも決定機を作ることが出来ないままに時間が過ぎていく。しかし34分、関東選抜Bの6番・森保圭悟(流通経済大学・3年)のクロスを16番・古橋匡梧(中央大学・2年)がつなぎ、最後は9番・菊池将太(駒澤大学・3年)が決め、関東選抜Bが先制点をあげる。後半に入ると70分に途中交代で入った関東選抜Bの13番・中野誠也(筑波大学・1年)が相手DFの裏へ抜け出し、追加点を奪い2-0に。これで勢いに乗った関東選抜Bは80分に16番・古橋が右サイドから3点目を決め勝敗を決定づける。さらに終了間際の87分にも7番・青木翼(順天堂大学・3年)、88分に20番・ジャーメイン良(流通経済大学・1年)、89分に10番・端山豪(慶應義塾大学・3年)と立て続けに3点を追加し、6-0で北海道・東北選抜の息の根を完全に止めた。
大会最終日の28日は広島修道大学にて中国・四国選抜と北海道・東北選抜の7・8位決定戦、補助競技場にて東海・北信越選抜と関東選抜Bの5・6位決定戦、第一球技場にて関東選抜Aと関西選抜の3位決定戦、全日本選抜と九州選抜の決勝戦が行われる。選抜チームの日本一を決めるにふさわしい熱い戦いとなることに期待したい。
フォトレポート(試合写真は)全日本大学サッカー連盟facebbokで掲載中です。
九州選抜対関西選抜
全日本対関東選抜A
東海・北信越選抜対中国・四国選抜
関東選抜B対北海道・東北選抜