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「アパマンショップPresents 平成27年度第64回全日本大学サッカー選手権大会」2回戦マッチレポート
2015/12/12
アパマンショップPresents 平成27年度第64回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)
2回戦マッチレポート
12月10日(木)、シード校の8チームが登場して『アパマンショップPresents 平成27年度第64回全日本大学サッカー選手権大会』(インカレ)の2回戦が行われた。昨年度優勝校の流通経済大学、夏の王者である総理大臣杯優勝校などの関西学院大学なども初戦を迎え、1回戦を勝ち抜いたチームと熱戦を展開した。
@Shonan BMWスタジアム平塚
第1試合は、第62回大会準優勝校の国士舘大学(関東地区第5代表/3年連族26回目)と、1回戦は北海道教育大岩見沢校を2-0と完勝で下した桃山学院大学(関西地区第3代表/3年ぶり7回目)の対戦。
開始早々の前半5分、国士大の9番・荒木翔の狙いすましたアーリークロスに、16番・松本孝平がヘディングで合わせ試合が動く。その後も)国士大は5番・仲島義貴、7番・平野佑一のダブルボランチを中心にボールを動かし、突破力のある両サイドからチャンスを演出する。一方の桃学大は各選手がこまめにポジションを修正し、ショートパスを駆使して国士大ゴールに迫る。徐々にペースを掴んだ桃学大は前半終了間際の45分、10番・伊藤圭斗のコーナーキックから15番・藤城奨平がヘディングでゴールを決め、同点で前半を折り返す。
後半、国士大は16番の松本にボールを集めようとするがうまく収まらず、逆に桃学大に主導権を握られることに。しかし後半の60分、9番・荒木のFKに13番・附木雄也がヘディングで決め、国士大が再びリードに成功する。しかし桃学大もその2分後には、スローインから13番・中井涼太がゴールを奪い再び同点とし、展開はますますヒートアップする。勝負が決したのは74分だった。桃学大DFがペナルティエリア内でハンドをとられ、国士大がPKを得ると、それを国士大3番・福田友也が沈めてスコアは3-2に。その後は桃学大も猛攻を見せるがタイムアップ。国士大が接戦を制してベスト8に進んだ。
第2試合は早稲田大学(関東第1代表/4年連続32回目)と、本大会最多連続出場を誇る高知大学(四国地区代表/22年連続31回目 )の対戦。
強力なツートップにボールを集める早大に対し、裏への飛び出しでチャンスを窺う高知大。試合を動かしたのは早大だった。16分、10番の山内寛史を起点とし、7番・田中太郎がゴール前にボールを入れる。一度はGKに弾かれたものの、逆サイドで待っていた8番・秋山陽介がダイレクトボレーを放ち、早大が先制に成功。さらに29分には10番・山内、その1分後に9番・宮本が立て続けにゴールを奪い、前半を3-0で折り返す。
後半に入り巻き返しを図りたい高知大であったが、立ち上がりすぐの52分に、奪われたボールを素早く前線に運ばれ、9番・宮本に追加点を許してしまう。その後は両チーム献身的なプレーを続けるも、そのまま試合終了。早大が関東チャンピオンの風格を見せつけ、危なげなくベスト8へ駒を進めた。
@江戸川区陸上競技場
昨年ベスト4の阪南大学(関西地区第2代表/4年連続17回目)と1回戦では自慢の攻撃陣が爆発した鹿屋体育大学(九州地区第2代表/7年連続19回目)の対戦。
試合は前半早い時間帯から動いた。10分、鹿屋大の13番・福森健太が右サイドを突破。センタリングから最後は34番・樋口雄太が決めて、鹿屋大が待望の先制点をあげる。対する阪南大は5バック気味にディフェンスを固める鹿屋大の守備網を中々攻略できない。それでも徐々にチャンスを作ると41分、8番・重廣卓也の浮き球に反応し、ディフェンスラインの裏に抜け出した13番・前田央樹が決めて前半の内に同点に追いついた。
1-1と同点で迎えた後半だったが、両チームともに中々チャンスが作れない時間が続く。延長戦も頭によぎり始めた81分、阪南大が一瞬の隙をつく。ロングスローから前田がヘディングでこの日2点目となるゴールを決めて逆転に成功。その後1点差を守り切った阪南大が苦しみながらも準々決勝進出を決めた。
第2試合は、1回戦を完封勝利で勝ち上がり、波に乗る大阪体育大学(関西地区第5代表/3年連続18回目)と、今大会はこれが初戦の慶應義塾大学(関東地区第3代表/2年連続17回目)の対戦。
試合は序盤から激しいぶつかり合いとなった。10番・澤上竜二をターゲットにロングボールからチャンスを伺う大体大と、それに対し13番・手塚朋克のドリブル突破からチャンスを作る慶大。しかし、前半は互いに無得点に終わり0-0のままハーフタイムへ。
迎えた後半、試合を動かしたのは大体大だった。53分、9番・安田圭佑のクロスを澤上が折り返し、最後は11番・久保田駿斗が決めて貴重な先制点をあげる。早く同点ゴールが欲しい慶大は、10番・端山豪を中心にゴールに迫るが、中々大体大ゴールを割ることができない。終盤、端山が放ったミドルシュートもクロスバーに嫌われ、試合はそのまま終了。1-0で大体大が2試合連続で完封勝利を収め、準々決勝進出を決めた。
@江東区夢の島競技場
第1試合は、昨年度優勝校である流通経済大学(関東地区第4代表/3年連続10回目)と、1回戦でインカレ初勝利をおさめた北陸大学(北信越地区代表/3年連続3回目)の対戦。
前半の立ち上がりは北陸大ペースで進んだが、決定的なチャンスまでは掴めないまま。しかし39分、9番・金睦燦 のミドルシュートで北陸大が先制する。
後半は完全に流経大のペースとなった。ハーフタイムに11番・ジャーメイン良が投入されたことにより、8番・西谷和希と24番・石田和希のコンビネーションがスムーズとなり、流経大が何度となくチャンスを作り出す。63分、コーナーキックから9番・中村慶太のゴールで試合を振り出しに戻す。さらに77分には、北陸大のゴールキックを奪った28番・星野秀平がそのまま右足で流し込み逆転に成功。そのまま試合終了かと思われたが、後半アディショナルタイム2分に、北陸大の後半唯一ともいえるチャンスを再び9番・金が決めて延長戦に突入する。
延長後半の10分、攻め込んだ流経大がペナルティエリア付近でフリーキックを獲得。これを途中出場の7番・森保圭悟が直接決めて、流経大が再びリード。そのままタイムアップとなり、連覇に向けて流経大がまずは初戦突破を果たした。
第2試合は、総理大臣杯優勝校の関西学院大学(関西地区第1代表/3年連続19回目)と、アディショナルタイムの劇的な逆転弾で2回戦進出を決めた札幌大学(プレーオフ枠/5年連続40回目)が対戦。
開始早々の4分、11番・森俊介が札幌大ボールを奪ってドリブルで前線に運ぶと、最後は9番・出岡大輝が決めて関学大が先制する。夏の王者がそのまま余裕の展開をみせるかと思いきや、その1分後には札大が、29番・大友一就のゴールで同点に追いつく。しかし18分、関学大はコーナーキックを13番・呉屋大翔がヘディングで合わせるも、ゴールラインを割らずに、9番・出岡が押し込んで追加点をあげる。さらに関学大は、24分に13番・呉屋のゴールで札幌大突き放す。前半シュート数は札大が2に対し、関学大は13。数字的にも7名もの選手がシュートを放った関学大が、札大を圧倒的する展開だった。
後半、札大は守備面を修正。ややペースダウンした関学大に対して追加点を許さない。札大は84分に、キャプテンの29番・大友が2点目を決めて1点差に迫るも、90分を通してサイド攻撃と全員がゴールに迫る姿勢が勝った関学大を逆転するまでには至らず敗退。昨年度の準優勝校である関学大が準々決勝進出を決め、昨年度の覇者の流経大との対戦に臨むこととなった。
@川口市青木町公園総合運動場
第1試合は、1回戦で関西第4代表の大阪学院大学に逆転勝ちした順天堂大学(プレーオフ枠/2年連続20回目)と、九州リーグ王者の福岡大学(九州地区第1代表/16年連続40回目)が対戦。
互いに丁寧にボールを動かす立ち上がりとなった試合は、思わぬ形で動いた。23分、ゴール前に抜け出した順大の9番・佐野翼を止めた福岡大GKのプレーがファウルと判断され、順大がPKを獲得。これをキャプテンの10番・長谷川竜也が落ち着いて決めて、順大が先制点をあげる。「失点するまでは、自分たちのペースでプレーできていたが、失点後にバタバタしてしまった」(15番・木本恭生)という福岡大は、、31分に17番・瓜生昴勢選手を左サイドに投入。7番・川上竜をボランチに下げて中盤の建て直しをはかるも、得点に結び付けられず1-0と順大リードのまま前半を折り返す。
後半に入ると、福岡大は積極的に長いボールを前線に入れて順大をゴールを脅かす。しかし、「こういった大会で負けているのだから、後半にこうくることは当然予想はしていた」(堀池巧監督)という順大は、センターバックの矢部純也選手と宮本和輝選手が、きっちりと福岡大の攻撃に対応。67分には、10番・長谷川の右からのクロスを、9番・佐野がダイビングヘッドで突き刺して順大が追加点。2点を追う福岡大はセンターバックの15番・木本を前線に上げ、長身FWの24番・門司涼佑を投入。パワープレーでゴール前に攻め込むが、なかなかゴールを奪うことができない。終了間際の88分に、クリアミスを途中出場の18番・中野圭一朗が拾って1点を返すが、福岡大の反撃もここまで。2-1で順天堂大で大会2勝目をあげ、ベスト8進出を決めた。
第2試合は、J内定者5人を擁する明治大学(関東地区第2代表/7年連続15回目)と、0-2からの劇的な逆転劇で2回戦進出を決めた中京大学(東海地区第3代表/2年ぶり37回目)の対戦。
昨年は仙台大に初戦敗したとあって、「まずは初戦突破」(栗山大輔監督)を大会前から言い続けてきた明治大。「センターバックとボランチの間をシンプルに、テンポよくボールを運ぶことを意識した」(3番・山越康平)と慎重な動き出しで序盤を制すと、23分に11番・藤本佳希が落としたボールを、10番・和泉竜司が倒れこみながらも押し込んで先制点をあげる。その後も中京大を圧倒し、1-0リードの迎えた後半の59分、7番・差波優人の右からのクロスを、9番・瀬川祐輔が鮮やかなダイレクトボレーで突き刺す。「トラップするという選択肢はなかった」という瀬川のゴールで2-0とリードを広げる斗、77分にも11番・藤本がPKを獲得。これを3番・山越が決めてダメ押しの3点目。中京大を突き放した明治大が、完璧ともいえる試合運びで、初戦を突破を果たした。
準々決勝に駒を進めたのは関東5、関西3の8チーム。ベスト4をかけた準々決勝戦は、味の素フィールド西が丘の第1試合が阪南大学と大阪体育大学の関西対決。第2試合が早稲田大学と国士舘大学の関東対決となる。町田市陸上競技場では、第1試合が明治大学対順天堂大学の、こちらも関東対決。そして第2試合は関西学院大学対流通経済大学と、昨年の決勝カードの対戦となった。昨年大会ではベスト4に関西3チームが残ったものの、優勝したのは残った関東の1チームである流経大だった。逆に今年の総理大臣杯では、ベスト4に関東の3チームが残り、関西は関学大しか残らなかったが優勝したのは関学大だった。1発勝負のノックアウトの大会だけに、何が起こるかわからないのがインカレのおもしろさだ。残り試合、どのような試合が展開されるか、注目したい。
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