「アパマンショップPresents 平成27年度第64回全日本大学サッカー選手権大会」準決勝戦マッチレポート
2015/12/18
アパマンショップPresents 平成27年度第64回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)
準決勝戦マッチレポート
12月16日(水)、『アパマンショップPresents 平成27年度第64回全日本大学サッカー選手権大会』(インカレ)の決勝進出のファイナリストを決める準決勝戦が2会場で行われた。両会場ともに関東・関西対決となった準決勝戦。特にNACK5スタジアム大宮では、明治大学と関西学院大学が対戦。今年の総理大臣杯決勝と同カードとなっただけに、明治大学が因縁の対決を制した関西学院大にリベンジを果たすかどうかが注目された。
@Shonan BMW スタジアム平塚
昨年もベスト4進出をはたしながら、未だ決勝のピッチが立ったことのない阪南大学(関西地区第2代表/4年連続17回目)と、準々決勝で関東チャンピオンの早稲田大学を下した国士舘大学(関東地区第5代表/3年連続26回目)の一戦。
これまで、ベスト4の壁を超えられず、また味の素フィールド西が丘で勝てない、関東では国士大に勝てないなど、数々の“負のジンクス”を抱きながら準決勝に臨んだ阪南大。しかし「今年は西が丘ではなく、神奈川の会場だった」と阪南大・須佐徹太郎監督は笑う。その状況に背中を押されたわけではないだろうが、阪南大は開始早々から猛攻を仕掛け、4分、阪南大の11番・外山凌のクロスに13番・前田央樹がニアで合わせて先制に成功。「国士大は、早大戦ができすぎだったと思う」(須佐監督)と、どこか浮足だっていた国士大にいきなり冷水を浴びせかける。国士大も前線にボールを集めて反撃を狙うが、前線での組み立てに精彩を欠き攻めあぐねる展開に。阪南大はその後も手を緩めず攻撃を続け、20分には、スローインからの展開でまたもや13番・前田のゴールで追加点。前半を2-0で終える。
後半に入り、流れは国士大に。何度となくチャンスを迎えるも、ラストプレーの質が伴わず得点は奪えない。そして迎えた73分、中盤で阪南大の8番・重廣卓也が奪ったボールを、9番・八久保颯が右足で振り抜く。八久保のシュートは無情にも国士大ゴールに突き刺さり、ついにスコアは3-0に。国士大もその3分後には、16番・松本孝平のあげたクロスに2番・山田真己人が頭で合わせて反撃の狼煙をあげたかに見えたが、その後は攻めきれずにタイムアップ。阪南大が準決勝を制し、ついに初の決勝進出をはたした。
@NACK5スタジアム大宮
順天堂大学との死闘を制しPK戦の末に準決勝へと駒を進めた明治大学(関東地区第2代表/7年連続15回目)と、こちらも延長戦で流通経済大学との激戦を制した関西学院大学(関西地区第1代表/3年連続19回目)の対戦。
試合は前半から激しく動いた。まずは6分、相手DFからのクリアボールを拾った11番・森俊介からの浮き球を、関学大28番・高尾瑠が合わせて関学大が先制。さらに勢いに乗る関学大は、22分にエースの13番・呉屋大翔がドリブルで突破。放ったシュートはGKに阻まれるものの、そのこぼれ玉を冷静に押し込んで2-0とリードを広げる。
序盤から関学大が余裕の試合運びをするかに見えたが、その後、明大も反撃に転じる。27分、明治大の右サイドバック、2番・室屋成がオーバーラップから追撃のゴールを決めると、37分にはゴール前のこぼれ球を10番・和泉竜司が叩き込みついに2-2の同点に。前半の内に試合を振り出しに戻した。
同点のまま迎えた後半、追いついた明大の勢いが増すかと思われたが、早々に関学大が流れを引き戻す。52分、ゴール前の混戦から最後は6番・小野晃弘がシュートをねじ込み再び明大を突き放した。その後明大は和泉を中心に同点ゴールを目指すが、関学大の粘り強いディフェンスの前に中々チャンスを作り出せない。そして迎えた後半アディショナルタイム、明大はハーウェーライン付近まで上がっていたGKのミスをつかれ、最後は呉屋にこの日2点目となるダメ押しゴールを決められ勝負あり。4-2で勝利した関学大が2年連続の決勝進出を決めた。
今年の大学サッカー最後の試合となる決勝戦の対戦カードは、阪南大学対関西学院大学となった。1985年の第34回大会、30年ぶりとなる関西対決。30年前は延長戦でも決着がつかず、大阪体育大と大阪商業大が両校優勝となったが、今年から決勝もPK戦まで行われることとなり、“両校優勝”はない。関西リーグでは関学大に後塵を拝した阪南大が、最後の最後に勝利を手にするのか、それとも関西選手権、総理大臣杯、関西リーグとすでに3冠を達成している関学大が“最後の仕上げ”を完遂するのか。見応えのある決勝戦になりそうだ。