JUFA 全日本大学サッカー連盟

インカレ
【インカレ特別座談会】早稲田大・相馬勇紀、筑波大・三笘薫、法政大・上田綺世、明治大・岩武克弥がインカレを語る!
2018/12/13


『平成30年度 第67回全日本大学サッカー選手権大会』の記者会見に登壇するため集まった、早稲田大学の相馬勇紀選手、筑波大学の三笘薫選手、法政大学の上田綺世選手、明治大学の岩武克弥選手。大会を間近に控えた4選手に、インカレへの想い、そして“日本一”を目指すために何が必要なのかを聞く、スペシャル座談会!


皆さんにとって、全日本大学サッカー選手権大会(以後インカレ)はどんな大会ですか?


相馬 僕はこれまで1回もインカレ出たことがないんです。1年生のとき、チームは大会に出場したけれど、僕は中足骨を骨折していたので……。だから今回がインカレ初出場。イメージとしては、優勝すると日本一を穫れるので楽しい大会、かな。

岩武 今までは4年生のために、最後に笑って終われるように、と思っていたんですけど……。今年は自分が4年生なので、後輩に自分の姿を置き土産として見せられるように、と思っています。

三笘 僕は1年生の時、途中出場でゴールを決めたりして、記事とかに取りあげてもらえたんです。それでブレイクしたこともあって、印象深い大会ですね。ただ、去年は怪我をして出られなかったので、悔しさもありますけど……。


2016年大会での三笘選手。関西大戦では、途中出場の三笘選手が先制点を挙げた。


上田 インカレのことは、正直よくわからないです。(途中出場した昨年大会の)決勝は(怪我をして)悔しいと思う前に終わってしまった。決勝の出場時間は5分くらいですかね(笑)。記憶にあるのは、準決勝でPKを決めたことくらい。昨年は、胃腸炎になったりしてコンディションが悪かったので、途中出場も多かった。だから今年はリベンジできればいいな、と思います。




昨年度大会の決勝。上田選手は50分に出場し、60分に負傷退場となった。


皆さんは、これまでに日本一のタイトルを獲った経験のある選手です。日本一になるために必要なものは、なんだと思いますか?


岩武(2016年、2018年・総理大臣杯優勝) 気持ち?

相馬(2014年・日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会優勝《三菱養和SCユース》) 特別な大会って思わずに、1試合1試合、目の前の相手に勝つことに意識することかな。

岩武 やっぱりメンタルですかね。あとはチーム力。インカレも総理大臣杯も、短期決戦の大会なので。交代出場の選手も含め、全員がいいプレーをしないと勝てない。時にはスタメンを大きく変えることもあるので、そういう意味でもチームとしての力が必要なのかな、とは思います。


総理大臣杯に2回優勝した経験をもつ岩武選手。



上田(2017年・総理大臣杯優勝) 苦しい時に、チームとして活躍できるかどうかだと思います。

三笘(2016年・インカレ優勝) もう、みんなが言いたいことを言ってくれたので……。

(一同爆笑)

三笘 やっぱり戦い方ですかね。失点しないことが大事だと思います。

リーグ戦とインカレでは取り組み方も違う?


岩武 短期決戦なので、難しいところはありますね。

三笘 少ない出場時間でも活躍できる選手のいるチームが強いんじゃないかと思います。

上田 僕は試合の中日が少ないほうがいいですね。楽しいというか。試合がどんどんきてくれるほうがいい(笑)。

岩武 辛いじゃん。

上田 試合数は多いほうがいい。自分の中でも、チーム的にも試合が途切れないほうが楽しい。

相馬 う~ん、自分の中ではあんまり変わらないかな。ただ次の試合との間が短いので、どれだけコンディションを回復できるかだと思っています。

今回皆さんはブロックが分かれているので、対戦するとしたら準決勝か決勝戦になります。この中で、対戦を楽しみにしている選手はいますか?


岩武 三笘選手です(即答)!

三笘 言わないといけない的な雰囲気になってない(笑)?

岩武 いや、やっぱり彼は天才なので。守備の人間としては、三笘選手をどう抑えるかが勝負の鍵になってくる。あとは西澤健太(筑波大・4年)と。ふたりとも止めたいと思います。

リーグ戦で対戦したときの印象は?


岩武 さすがだなっていう感じ。前期はけっこう……。

三笘 そう、前期は開幕戦でボコボコにされました(笑)(第1節 筑波大 1-4 明大)。

岩武 でも後期はやられちゃいました(第21節 明大 0-2 筑波大)。

三笘 いや、けっこう押されてましたよ(笑)。

相馬 僕、実はふたり(上田、三笘)とは今日が初対面なんです。今季、早稲田大学は関東リーグに優勝したんですけど、実は相手チームのキーマンがいないときに対戦してるんですよね(笑)。前期の対戦の時、いなかったよね?

上田 はい。U-21代表に行っていました。

三笘 前期の早大戦は怪我していました。

相馬 順天堂大学戦では名古(新太郎・4年/鹿島内定)がいなかったり。けっこうラッキーでしたね(笑)。

岩武 ウチは後期、6-1で勝ったんだけどな……(ぼそっ)。

相馬 (笑)。東洋大学にも1-6で負けてるんだよね。しかも前半に6点取られて。

岩武 おかしいなあ……(笑)。

相馬 だから、ここにいるふたりとか、リーグ戦で対戦できなかった選手とやれるのが楽しみ。あとは法大のディサロ(燦シルヴァーノ・4年)とは仲がいいので、ぜひ対戦したい。法大では上田選手と2トップで出ているしね。



前期の早大対法大の試合は5-2という乱打戦を制して早大が勝利。


上田 僕はもちろん三笘くんですよ。

三笘 嘘つけ、お前(笑)!

上田 対戦すると、いつも彼ひとりにやられているので。今年は2連敗しているし(第4節 ●0-2、第15節 ●0-2)、今度こそ勝ちたいと思います。

三笘 僕は決勝で早大と対戦したい。後期の試合(第19節 △0-0)がすっごく楽しかったので。もし勝てていた優勝もあったかもしれないという試合。それだけに悔しい気持ちもあるし、今度は勝ちたいと思います。



今季関東リーグ戦の天王山といわれた早大対筑波大戦。結果は両者一歩も譲らずスコアレスドローに。


4人の大学以外で対戦したいのは?


相馬 大阪体育大学! (菊池)流帆(4年)がいるから。春の全日本大学選抜のセルビア遠征では同じ部屋だったので、仲良しなんです。


相馬選手が対戦を熱望する、大体大の菊池選手(右)。自他ともに認める熱い男。


岩武 逆にウチは大体大と毎回当たってるんだけど(笑)。夏の総理大臣杯の決勝で当たって、去年はインカレでも、総理大臣杯でも対戦してる。今年も順当に勝ち進んだら準々決勝で対戦することになる。全大会で当たってるんじゃないか、っていう……。

(一同笑)

岩武 僕は誰だろう……。やっぱり全日本大学選抜のメンバーかな。

上田 僕は特にないです。全日本に選ばれていないから、選手がよくわからない……。

相馬 その分、代表に選ばれてるじゃん。

上田 いやいや。今年の春は怪我もあったし。

三笘 僕も関西だったら大体大が強いので対戦してみたいけれど、特別に誰というのはないです。

ここにいる4選手は、全日本大学選抜やユニバーシアード代表、世代別代表に選ばれていますが、選抜・代表を経験したことで成長したのはどんなところですか?


岩武 周りが巧いので、ピッチ内外を通じていろいろな選手から刺激を受けました。相馬くんから教わったヨガとか……(笑)。


全日本大学選抜で、相馬選手からヨガの教えを受ける大体大の菊池選手(左)と、岩武選手(右)。


相馬 僕は、全日本大学選抜には今年の春に選ばれただけなんです。でも進路を迷っていたときに、岩武や名古がJ1に決まったっていう話を耳にして……。「この遠征で彼らと一緒にやれたら、J1でも活躍できるかな」って思いながら、セルビアでサッカーをしてました。だから、岩武とマッチアップできたのが、名古屋で試合に出られた理由かもしれません(笑)。

岩武 やめろよ(笑)。

上田選手はいかがですか? 11月の『ドバイカップU-23』では得点王とMVPを受賞する活躍でしたが。


上田 基本的には点を取ることしか考えていないけれど、そのレパートリーが増えたかな、とは思っています。FWはパサー次第なんですけど、代表だとチームメイトの質が高い。そうなると自分の動きのパターンが増えるというか。

三笘 上田の動きは本当にパスが出しやすいので……。

上田 やっば(笑)1

三笘 いつも助かってます。僕の場合は1年の時から全日本大学選抜に入れてもらって、ユニバーシアード代表で岩武選手をはじめレベルの高い選手と一緒にやれたことが、自分が成長できた原因のひとつかな、と思っています。

では最後にインカレに向けて、個人的な目標を聞かせてください。


岩武 勝たせる選手になります!

相馬 ……同じ……。

岩武 かぶせてくるなよ(笑)!

上田 総理大臣杯では勝てなかったので、1戦1戦、チームに貢献できればと思います。

三笘 僕もゴールでチームを勝たせる存在になりたいです。

相馬 ゴールとかアシストで勝たせる存在に……。

岩武 3人のコメント聞いてそれ(笑)!? 組み合わせただけじゃん!

(一同爆笑)



インタビュー・文/飯嶋玲子