3月2日(土)、『第33回デンソーカップチャレンジサッカー 堺大会』(通称:デンチャレ)は大会2日目を迎えた
優勝を目指す両チームにとっては、まさに大一番。全日本大学選抜と関東選抜Aの一戦は、関東選抜Aが立ち上がりから7番・加藤陸次樹と9番・高橋潤也を起点に攻める展開となった。全日本大学選抜も次第にボールを保持する時間を増やすが、関東選抜Aもしっかりとブロックを作って冷静に対応。両チーム無得点のまま、0-0で前半が終了する。
後半、全日本大学選抜は9番・三笘薫をサイドに配置し、そこを起点に攻撃を展開。対する関東選抜Aは、前半同様に7番・加藤、9番・高橋を起点としてコンパクトにラインを保つが、疲れからか徐々にスペースができ始める。すると79分、その隙を見逃さなかった全日本大学選抜の19番・角田涼太朗が一気にビルドアップ。中央付近でパスを出すと、9番・三笘がドリブルで突破。そのまま左足で放ったシュートは、一旦は関東選抜AのGK、1番・オビパウエルオビンナに防がれて相手ディフェンスクリアされるも、そのボールを9番・三笘がダイレクトで押し込みゴール。ついに全日本大学選抜が先制点を挙げる。追いつき、追い越したい関東選抜Aは、何度となく全日本大学選抜ゴールに迫るも、GKの12番・佐藤久弥を中心とした全日本選抜の粘り強い守りを崩せず、そのままタイムアップ。全日本大学選抜が決勝進出を決めた。
九州選抜と関東B・北信越選抜との一戦は、立ち上がりからセットプレーを起点に試合が動いた。まずは10分、九州選抜がコーナーキックから3番・菅田真啓が頭で合わせて先制。しかし、関東B・北信越選抜もその直後の12分、コーナーキックのチャンスから最後は14番・髙橋利樹が押し込んですぐさま同点に追いつく。互いにロングボールを多用した攻防が続く中、35分に関東B・北信越選抜は味方のシュートのこぼれ球に反応した14番・髙橋が本日2ゴール目となるシュートを決めて逆転に成功し、前半を終えた。
後半は、選手交代が試合の流れを大きく左右することとなった。九州選抜は62分、途中出場の19番・根本凌のアシストから9番・梅木翼の2試合連続ゴールで同点に追いつく。一方の関東B・北信越選抜は、これまで前線でのターゲット役を担い、攻撃の中心だった14番・髙橋が57分に負傷退場。その影響もあって、後半は思うように攻撃の形が作れなくなってしまった。結局試合は両者譲らず90分では決着がつかず、規定により勝敗はペナルティーキック戦に委ねられることとなった。両チームともにひとりずつシュートを外して迎えた6巡目。九州選抜のキッカーは同点ゴールを決めた9番・梅木。しかし、これを関東B・北信越選抜GK1番・松本健太がストップし、前大会覇者、関東B・北信越選抜が、ペナルティーキック戦にまでもつれこんだ試合を制して、去年に続く決勝進出を果たした。
関西選抜と北海道・東北選抜の試合は、両チームともに立ち上がりは背後に抜ける意識を高くもち、相手陣内でのプレーを試みる展開となった。序盤は北海道・東北選抜がポストプレーとサイドからの攻撃、高い位置からのプレスなどで試合のペースを握った。しかし関西選抜も細かいパス回しや背後のスペースを使い、主導権を奪取。17分、関西選抜は7番・山本悠樹が直接フリーキックを決めて先制。さらに関西選抜は24分、15番・延祐太がペナルティーキックを沈めて追加点を挙げる。前半は2-0で関西選抜がリードし、終了した。
後半の立ち上がりには、北海道・東北選抜がペナルティーキックを獲得するも、これを決めきれず絶好野チャンスを逃してしまう。以降は依然として関西選抜ペースで試合が進み、55分には関西選抜2番・真瀬拓海からのパスを受けた17番・毎熊晟矢がドリブルでボールを運び、15番・延へパス。それを15番・延がダイレクトで決めて3点目をマーク。続く70分にも、2番・真瀬が右サイドからドリブルを仕掛け、そのまま左足でシュートを決めて、関西選抜が4点目を挙げる。関西選抜の攻撃は終盤まで止まらず、86分には9番・林大地がペナルティーキックをしっかりと決めきりダメ押しの5点目。アグレッシブに戦い抜いた関西選抜が5-0と大差をつけて北海道・東北選抜に勝利した。
東海選抜と中国・四国選抜との一戦は、立ち上がりから堅実な試合展開となった。ともに守備の意識が強く、セカンドボールに対する反応も良かったため、互い決定機を作ることができず。前半はスコアレスで終了した。
後半に入っても試合展開は変わらない。東海選抜はサイド攻撃や相手ディフェンスラインの背後をついた攻撃など、多彩な形でゴールを目指すが、中国・四国選抜も粘り強い守備でこれに対応。試合はなかなか動かなかった。そんな中、試合終盤についにゲームが動く。78分、中国・四国選抜はコーナーキックのこぼれ球に反応した8番・平谷充矢がゴールを決めて先制。に成功。8番・平谷は76分からの途中出場で、投入後すぐに結果で応えてみせた。しかし、東海選抜も82分、同じくコーナーキックから4番・神谷凱士のヘディングシュートですぐさま同点に追いつく。両チーム後半はシュート数わずか1本という中でのゴール。拮抗したゲームは90分では決着つかず、試合は規定によりペナルティーキック合戦へと突入した。
東海選抜はGKの21番・北畠新輝が中国・四国選抜の2人目のキッカーのシュートをストップ。その後、東海選抜のキッカーが失敗してイーブンとなるが、21番・北畠は中国・3人目のシュートを弾く。21番・GK北畠の連続セーブで東海選抜が再びリード。その後は両チーム聖子さえ、東海選抜の5人目のキッカー3番・武田航太朗が落ち着いて決めたところで試合終了。ペナルティーキック戦4-3で東海選抜が勝利した。